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トランプを悩ませる「内部告発者」は誰か?(ひょう吉の疑問) - 七転八起Shichitenhakki

2017/05/19 (Fri) 21:57:14

http://blog.goo.ne.jp/akiko_019/e/b34eb064ce17bc54203d58093d7522ce




この握手の後、はたして機密情報は漏洩されたのか(提供:Russia Foreign Minister Press Ofice/Abaca/アフロ)







※転載元FC2が禁止ワード設定多数あり…削除あり


米メディアがトランプ大統領をめぐる疑惑を相次いで報道していますね。

高濱:
米連邦捜査局(FBI)長官の電撃解任、大統領執務室での録音疑惑が5月初旬から続きました(関連記事「FBI長官解任劇と米大統領執務室の録音疑惑」)。
15日には機密性の高い情報(classified information)*をロシア外相に漏えいした疑惑、
16日にはFBI長官に捜査中止を命令した疑惑が発覚しています。

*:classified informationは機密性の高い情報を指す。
米国ではこれをstrictly confidential(極秘)とconfidential(機密)などに区分する。
極秘はいわゆるトップシークレットだ。
今回のケースではclassified informationと報道されており、区分は明らかになっていない。

 15日と16日に判明した疑惑をすっぱ抜いたのは、米ワシントン・ポストと米ニューヨーク・タイムズ。
トランプ大統領が敵対視してきた中道リベラル派の主要紙です。

 もっとも、保守系の米ニューヨーク・デイリー・ニューズまでが、16日付1面に「Leaker of the Free World」(自由主義世界の漏洩犯)という大見出しを掲げてトランプ大統領の「裏切り行為」をなじっています。
同大統領の支持率は今や55.0%と危険水域にまで落ち込みました。


イスラエル発の機密性の高い情報をロシア外相に提供

 まず、トランプ大統領自身が機密性の高い情報を漏洩した疑惑の話からしましょう。

 同大統領がロシアのセルゲイ・ラブロフ外相との会談(5月10日)の席上で、「某同盟国」の情報機関から入手した機密性の高い情報を漏らしたというものです。
過激派組織「イスラム国」(IS)掃討作戦に関する情報と言われています。

 会談には、ロシアのセルゲイ・キスキャック駐米大使も同席していました。
外国の外相が米国の大統領に会うのですから、その国の駐米大使が同席するのは当たり前です。
しかし、同大使は今や、「ロシア・コネクション」疑惑における「火中の人」になっています。

 米大統領が同盟国でもないロシアの外相に「某同盟国」から得た機密情報を流すのも大問題ですが、大統領と外国要人との会談内容が会談の5日後にメディアに流れるなんて…。
こちらも前代未聞の事態です。
情報源は、会談議事録を入手できる米情報機関に属する人物と見られています。

 トランプ政権、とくに情報機関に「内部告発者」がいる事実が明らかになったわけで、同政権の脆弱ぶりを改めて露呈したことになります。
("Trump revealed highly classified information to Russian foreign minister and ambassador," Greg Miller & Greg Jaffe, Washington Post, 5/15/2017)



「テロリストはノートパソコンに爆破装置」

トランプ大統領がロシア外相にリークした情報の中身は何だったのですか。

高濱:
「某国」とはイスラエルだったと、ニューヨーク・タイムズが明らかにしています。
イスラエルの情報機関が危険を冒して入手した機密情報の中身は、
「ISが民間航空機爆破を計画している。その一つとしてノートパソコンに爆破装置を仕掛けている」というものでした。

 米国と英国は今年3月下旬から、北アフリカおよび中東8か国と英米とを結ぶ航空機を利用する搭乗客がノートパソコンを機内に持ち込むことを禁じました。
これはイスラエルから提供された情報に基づく緊急措置だったようです。

 イスラエルのロン・ダーマー駐米大使は「米国とイスラエルとの同盟関係は(今回の事件にかかわらず)揺るぎない」と冷静な対応を示しています。
しかし、これはあくまでも「外交辞令」です。
イスラエルはもとより欧州の同盟国も、トランプ大統領への機密情報の提供に慎重にならざる得なくなりました。

 日本の安倍晋三首相も同じ心境じゃないでしょうか。
会談や電話の中身はすべて録音される。
日本が提供した機密情報が、日本とは同盟関係にない国に日本の許可を得ることなく流されるのでは、たまったものではありません。
冗談抜きに、安倍首相も気を付けたほうがいいと思いますよ(笑)


イスラエル「押し殺したトランプへの憤り」

 駐米イスラエル大使の「外交辞令」とは裏腹に、イスラエルは怒り心頭に発すると言える状況にあります。
機密性の高い情報が、ロシア経由で「敵国」イランに流れた可能性が大だからです。

 イスラエルの有力紙ハルツームは、直接的表現を避け米情報機関当局者の発言を引用する形で「イスラエルが恐れていた最悪の事態が確認された」と報じました。

 「バラク・オバマ政権の米情報機関当局は、政権引き継ぎの際に『イスラエル当局がトランプ政権に極秘情報を提供する際には十分注意すべきだ』と忠告していた。
親ロシアとみられるトランプ大統領に機密情報を提供すれば、その情報がロシア経由で『敵国・イラン』に流れる可能性が十分あるとみていたからだ」

 「今回の情報は、イスラエル政府と事前に協議することも許可を得ることもなく、ロシア側に提供された。
米情報機関当局は、
『米大統領には機密情報を公表する権限がある。だが、長きにわたって培ってきた米・イスラエル間の情報交換合意を危険にさらすことになりかねない』
と懸念している」

 こうした「トランプに対する押し殺した憤り」(在米イスラエル外交筋)をイスラエルが抱く中、トランプ大統領は22日にイスラエルを訪問します。
中東・欧州歴訪の一環です。
日程はだいぶ前から決まっていましたが、米保守派の親イスラエル派からはイスラエル訪問を一時延期せよ、との声が出ています。
http://u0u1.net/DBNI


イスラエルから取得した機密性の高い情報をリークした張本人であるトランプ大統領は何と言っているのですか。

高濱:
トランプ大統領は開き直って、ツイッターでこうつぶやいています。
「(情報を提供したのは)IS掃討作戦において、ロシアに関与を深めてほしいからだ。私には米大統領として絶対権限が与えられている。(ロシア側に情報を提供したことは)完全に正しい判断だった」

 その一方でトランプ大統領は、同大統領とロシア外相との会談内容を記録した議事録の一部、あるいは書かれた情報をワシントン・ポストが入手したことを重視しています。
リークした人物の割り出しを急ぐよう、H.R.マクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)に直ちに命じています。


大統領の捜査中止命令は「捜査妨害」にあたるのか

マイケル・フリン大統領補佐官(国家安全保障担当、当時)をめぐるロシア・コネクション疑惑に関する捜査の中止を命じた疑惑はどんな話ですか。
米国内の政局に与えるインパクトは、こちらのほうが大きそうですね。

高濱:
その通りです。

 情報源はFBI高官だと思われます。
ニューヨーク・タイムズによれば、コミーFBI長官(当時)は2月14日に大統領と会談した後、会談でのやりとりをメモに書き留め、それをFBI幹部に配布したとされています。
ニューヨーク・タイムズはそのメモ(あるいはメモを読んだニュース源から内容)を入手したのです。

 2月14日と言えば、トランプ大統領の側近であるフリン氏が辞任を余儀なくされた日(13日)の翌日。

 会談の席上、大統領は次のように語ったとメモに書かれているそうです。
「君がこれ(フリンに対する捜査)を止めて、フリンを無罪放免してくれることを期待しているよ。フリンはいいやつだ。彼を逃がしてやってほしいんだ」

 もしあなたがコミー氏だったら何と答えますか。
あなたはFBI長官を続けたい。
中止命令を出したのは生殺与奪の権限を握る大統領です。
これは「忖度」を必要としない「業務命令」と言えるでしょう(笑)。


 このメモに書かれていることが事実だとすれば、合衆国法典第18編(犯罪と刑事手続き)に明記されている「Obstruction of Justice」(司法妨害、捜査妨害)*に該当する可能性があります。
少なくとも国を挙げての大論争になるのは必至です。

*:「Obstruction of Justice」は司法当局の捜査を妨害する行為。
証人を殺したり、証拠を隠滅したといった直接的な妨害のほか、司法手続きを妨害したり、不正に影響を与えたりする行為など間接的な妨害行為も含まれる。


 議会が弾劾手続きを進めるかどうかについて、スタンフォード大学法科大学院で教鞭をとるディビッド・スクランスキー元連邦検事は次のように述べています。

「大統領を弾劾するプロセスは極めて半司法的(quasi-judicial)、半政治的(quasi-political)だ。
大統領による『司法妨害』があったか、なかったかを判断するのは連邦議員であって司法ではないからだ」



 かつて弾劾の対象となったのは、リチャード・ニクソン第37代大統領とビル・クリントン第42代大統領です。
ニクソン氏は弾劾決議案が上院で成立した段階で辞任しました。
一方、クリントン氏への弾劾決議案は上院で否決され、同氏は弾劾を免れています。

 いずれにせよ司法判断ではなく、議員の判断で弾劾の当否が決まるのです。
その時の世論動向が議会の審議に影響を与えることはいうまでもありません。


下院監視・政府改革委員会は全資料を要求

フリン氏に対する捜査中止をめぐる報道についてトランプ大統領は何と言っているのですか。

高濱:
ホワイトハウスは16日ステートメントを発表しました。
「トランプ大統領は司法当局とすべての捜査に最大の敬意を払っている。
これ(報道されているメモ)は大統領とコミー氏との会談内容を誠実かつ的確に描写したものではない」

 一方、一連の報道を受けて、米下院監視・政府改革委員会のジェイソン・チャフェッツ委員長(共和・ユタ州)は16日、FBIに対し、大統領とコミー氏との間で行われた会談、電話などに関するメモ、ノート、録音テープなど全ての資料を提出するよう要求しました。
期限を5月24日までとしています。



同委員会が進める調査の結果などにもよりますが、この「司法妨害」「捜査妨害」は大統領弾劾の動きにつながりそうですか。

高濱:
調査を進めているのは下院監視・政府改革委員会だけではありません。
上下両院情報特別委員会が、ロシアによる米大統領選への介入 (ヒラリー・クリントン民主党大統領候補や民主党本部に対するサイバー攻撃の有無)や、トランプ大統領周辺の人物とロシアとの関係について調査しています。
また上院司法委員会はフリン氏とロシアとの関連について調査しています。
上院軍事委員会でもロシアによる米大統領選介入疑惑を追及する動きが出ています。
議会の一部ではウォーターゲート事件の時のように特別検察官を設置すべきだ、という声も上がり始めました。

 議会以外では、むろんFBIがロシア・コネクション疑惑の究明を続けています。



米国民は、今の動きをどうみているのでしょう。現時点ではトランプ大統領への支持率はどうなっているのでしょう。

高濱:
各種世論調査の平均値は「支持」が39.9%、「不支持」が55.0%。
その差は15.1%です。
就任4か月にしてトランプ大統領は、世論調査でも危険水域に入っています。

 「アメリカ第一主義」をスローガンに掲げるトランプ大統領がいよいよ初外遊の旅に出かけます。
ロシア・コネクション疑惑から逃れる(?)ためであるかのような外遊。
その行く先がイスラエルというのは皮肉なことです。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【私のコメント】

私的に自分のパソコンから国家機密を漏洩したヒラリーのメール問題が弾劾されずに、
公的にロシア外相と会談したトランプが国家機密を漏洩したとして弾劾されようとしている。

1945年のヤルタ会談だって、秘密会談ではなかったか。
国家の秘密が議論されてはじめてこの会談は成り立った。
国家の最高指導者たる大統領には、国際舞台で、国家間の秘密を議論し合う権限が与えられているのではなかろうか。
ルーズベルトがこのことによって議会によって弾劾されたのだろうか。
その秘密会談がたった5日でマスコミにリークされること自体がおかしい。

国家機密の漏洩は、トランプではなく、それをマスコミに流した者の方ではないのか。
国家機密をマスコミに流すこと自体がおかしいのだ。

国軍の最高指導者たる大統領が、他国との交渉で国家機密の漏洩が取りざたされたことは、今までの歴史ではなかったことだ。
それをさも当然のことのようにトランプ叩きに利用しようとする反トランプ勢力とマスコミがどうかしている。

トランプもロシアのラブロフも、公人である。
その公人同士の正式な交渉が国家機密の漏洩とされ、
私的に国家機密を漏洩したヒラリーには何のおとがめもない。
これほど逆立ちした論理はないのではないか。

FBIはヒラリーのメール問題に対しては決して訴追しようとはしなかった。
ところがトランプの動きは逐一マスコミに情報を流している。
FBIのコニーこそ、怪しいのではないか。
善人と悪人が逆ではないのか。

この構図は、2012年の日本で行われた小沢叩きと一緒だ。
今のアメリカを牛耳っているのはトランプではない。
牛耳っているのはアベシンゾー政権を誕生させた勢力と一緒だ。
もしここでトランプが倒れれば、政権交代後に独裁政権になった日本と同じことが起こる。
ただトランプ政権にはまだ、日本の菅直人や野田佳彦のような上にこびるだけの能なし政治家は出ていない。
その点、日本の政治よりもまだましだ。

しかしアメリカが今、内乱状態にあることは事実だ。
いずれ中川昭一のような死人が出る。
アベシンゾー政権を誕生させたアメリカの支配層(米共和党内グローバル派、ネオコンなど)が、これからどんな卑劣な手段に訴えてくるか分からない。

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