大使館に対する攻撃　イスラエルに正当化の余地はない　米国の姿勢が問われる(弁護士 猪野 - 七転八起　Shichitenhakki

2024/04/14 (Sun) 20:33:31

大使館に対する攻撃　イスラエルに正当化の余地はない　米国の姿勢が問われる(弁護士 猪野 亨のブログ)
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※転載元リンク箇所あり


　イスラエルはシリアにあるイラン大使館を攻撃しました。そこにどのような理由があれ、全く正当化されません。大使館を隠れ蓑にしていたとしてもです。
　それを攻撃した場合には大使館制度が成り立ちません。行ってみれば本国を攻撃したのと全く同じです。
　イスラエルの蛮行はとどまるところを知りません。宗教的発想があるのか、やっていることが酷すぎます。無抵抗のパレスチナ人の殺害さえためらいが全くありません。

　これに対するイランは、当然のことながら報復を宣言しています。自国が攻撃された以上、このまま黙っていることはあり得ません。
　しかし、米国などは「自制」を求めているそうです。米国が同じようなことをされたら直ちに大規模な報復戦争を始めます。センタービルに対する攻撃に対し、アフガニスタンに軍事侵攻までしたのに、です。

「イラン大使館攻撃でイランとイスラエルの対立一段と深まる」（NHK2024年4月11日）

　先般、ニカラグアが自国内のメキシコ大使館に警察を突入させ、前大統領の身柄を確保しました。メキシコへの亡命を阻止するためのものです。
　メキシコは国交断絶、中南米諸国もニカラグアに対する批判が高まっているとされます。
「エクアドルの孤立鮮明、大使館突入で中南米諸国から非難相次ぐ」（朝日新聞2024年4月7日）


　1999年5月のコソボ紛争のときの中国大使館に対する「誤爆」事件も思い起こされます。これも中国側からみれば意図的に行われたという感覚になります。当時、中国はセルビア側を支援したからです。
　確かに、いくら何でも誤爆ってあり得るのでしょうか。あの米軍が、です。
と思われても仕方がない状況はありました。もちろん真相はわかりません。どちらもあり得るからです。

　大使館に対する攻撃は非常に重大なものがあります。
　もちろんイランには自重してもらわなければ困ります。このままで中東全域に戦争が拡大してしまいます。
　しかし、米国がイランに自制を求めるのであれば、イスラエルに対して断固たる処置をとるのが当たり前です。そうでなければイランに対して自制を求める説得力がありません。

「“イランがイスラエル関係の船舶を拿捕”イラン国営通信」（NHK2024年4月14日）
　報復の可能性があるとされます。
　イスラエルが停戦に応じていれば、ここまで危うい状況にはならなかったものを、米国の責任は重大です。