【政界地獄耳】　古い価値観のままの立民に勝利はない（日刊スポーツ）　 - 七転八起 Shichitenhakki

2025/09/12 (Fri) 11:37:44

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202509120000061.html





★11日、立憲民主党は両院議員総会を開き、先の参院選で党勢拡大の最大のチャンスだったにも関わらず改選22議席の維持にとどまったことから人事の刷新を行った。総括文書の原案は「勝利することができなかった」と表現したが、党内の猛反発を受け「事実上の敗北と言わざるを得ない」と押し込まれた。党代表・野田佳彦は首相・石破茂のように自らの責任は問わず、執行部の大幅刷新で乗り切る腹だ。

★だが表面的にはそうでも党内はしらけムード。党参院議員が言う。「参院選の禍根が野田執行部と参院の立憲議員の間にはあり、深い溝になっている。蓮舫には何の恨みもないが、選挙直前に全国比例に押し込んできた野田に対して、蓮舫人気ではじき飛ばされる懸念を執行部はものともせず押し切った。それでいて蓮舫の知名度とは裏腹に比例票は伸びるどころか、自民、国民民主、参政の後塵（こうじん）を拝し、得票数は約740万票と4位に後退した。これでは知名度票の上積みにならず、蓮舫擁立は野田にとっては側近だろうが、その強引さに参院はうんざりしている」と打ち明ける。

★若手やリベラル派の登用でしのぐつもりらしく、野田同様、財務相経験者の予算委員長・安住淳を幹事長に据えた。「相変わらず13年前の野田政権を核に置かないと執行部が作れないのに、安住を重鎮扱いしたところで、この布陣で政権が取れるのかと思ってしまう」（党中堅議員）。その新幹事長は早速「自民党のライバルはうちしかないと思う。1つ1つの選挙で自民党にどう競り勝つか、ということはわが党にしかできないので、今後しっかりやっていきたい」とかましてきたが、そもそも自民党をライバル視している55年体制の価値観が古い。自民党を仰ぎ見ていては政権などとれまい。自民党幹事長・森山裕とともに長らく国対政治を担ってきた安住が、表舞台に立って自民党相手に丁々発止では今までと変わらない。自民党を超え、自民党を崩壊させる知恵と経験が生かせなければ刷新などとは言わない。（K）※敬称略