政界地獄耳】会ってもらえないからメディアで批判　声を拾わず早期崩壊した石破政権(日ス - 七転八起 Shichitenhakki

2025/12/04 (Thu) 11:40:00

【政界地獄耳】会ってもらえないからメディアで批判　声を拾わず早期崩壊した石破政権(日刊スポーツ)
https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202512040000029.html





★正しいかどうかよりも、その行動や発言によって、大きな損害を受ける人たちがいることへの配慮が足りない。これが首相・高市早苗の台湾有事、転じて高市有事のリアルだろう。2日、漫画家の小林よしのりはブログで「中国との無意味な緊張関係であり、打撃を受けるのは民間の企業や産業やサービス業や文化ばかりだ」と指摘した。政治の駆け引きはある程度必要で、それが熟して外交となる。自身や支持者の留飲を下げる満足感では話にならない。

★2日、ラジオに出演した前首相・石破茂は「物言わない自民党って何なのよっていうことですよね」「言ったら“後ろから弾撃つのか、バカヤロー”みたいな話で、誰もそんなこと言われたかないからみんなが黙る。みんなが黙るってことで日本はどんな歴史たどりましたか」と物を言わないことで起こる問題を指摘。だが自民党政権は歴代、必要とあればあらゆる手を使って人を介さず、使っても官房長官か政務の官房副長官、政務の首相秘書官を通して、問題あれば、また解決策を持っていれば、進言し、内密に会談して、落としどころを探ったものだ。それを石破が知らぬわけがなかろう。本当に重要で進言すべきと思うならばメディアを通さず直接、首相の耳に入れればいい。会ってもらえぬならば耳を傾ける気がないのだ。そして最後の手段にメディアを通して苦言を呈す。ところが石破は高市政権ができて以来、メディアに出て政権批判ばかりしている。もっとも前首相の発言は翌日には官邸にすべて上がるだろうから、官邸が反応しないのは助言無用といえる。

★石破の言うように物を言わない自民党であってはならないが、大人気の小泉内閣、第2次安倍内閣の方針に物が言えただろうか。石破は小泉内閣で防衛庁長官、安倍内閣で幹事長や国務相を務めている。閣内で戦っていたのかもしれないがクビにはなっていない。一方、党非主流派になると党全体から構ってもらえず、メディアで発信したくなるもの。少なからず、石破が首相時代、聞く耳を持っていたかどうかはともかく、そんな声を拾わずして政権は早期に崩壊した。（K）※敬称略