トランプ氏、ソマリア系移民標的　「ごみ」と蔑視、摘発を開始：時事ドットコム - 七転八起 Shichitenhakki

2025/12/05 (Fri) 11:15:37

https://www.jiji.com/jc/article?k=2025120400699&g=int





　【ワシントン時事】トランプ米大統領が、アフリカ東部にある世界最貧国の一つ、ソマリアからの移民を新たな標的にしている。ソマリア系移民を「ごみ」と蔑視。２日からは最大規模のコミュニティーがある中西部ミネソタ州で不法滞在者の摘発を開始した。


　トランプ氏は３日、ホワイトハウスで記者団に「ソマリア人はここから出て行くべきだ。彼らはわが国を破壊した」と主張。さらに「ソマリアは多くの人々から地球上で最悪の国だと思われている」とも語った。

　トランプ氏は２日の閣議でも「ごみを受け入れれば、わが国は間違った方向に向かうだろう」とソマリア系にあからさまな嫌悪感を示した。ソマリアからの移民申請の受け付けを停止したほか、戦乱や自然災害で祖国を逃れた人々を保護する「一時保護資格（ＴＰＳ）」の対象から同国を除外するとも発表している。

　敵視の背景には、ミネソタ州で数年前からソマリア系移民が関与した詐欺事件が相次ぎ、少なくとも数億ドル（数百億円）規模の被害が出ていることがある。また、１１月に首都ワシントンでアフガニスタン国籍の男による州兵銃撃事件が起き、「第三世界」出身者に対する敵意も重なっているとみられている。

　地元メディアによると、移民税関捜査局（ＩＣＥ）が２日から、同州ミネアポリスと周辺地域でソマリア系に対象を絞った大規模な不法移民の取り締まり活動を開始した。ただ、同州のソマリア系移民の大半は米国の市民権を得ているという。

　民主党が強い地元とトランプ氏の対立も激化している。ミネアポリスのフレイ市長（民主党）は「連邦政府が合法的な米市民を根こそぎ排除することを目的としているのなら、誰もが声を上げるべきだ」と反発。同州のウォルツ知事（同）も「ＰＲ目的のパフォーマンスを行い、移民を無差別に標的にするのは問題の真の解決策ではない」と批判している。